身も心も傷つく思春期の少女たち
ものがたり
舞台は広島。悠子(16歳)は同じ学校の先輩拓也と恋人同士になる。 しかし楽しい日々も、悠子の妊娠という思いもよらぬ現実によって終わりを告げられる。 わずらわしく逃げるだけの拓也。どうしていいか分からない悠子。
恵利(16歳)には将来を誓い合った恋人、明がいた。
彼女はすでに明の子を身ごもっていた。
結婚したいんです。子ども育てたいんです……
高校をやめてでも子どもを産み育る、という恵利と明に、父は激昂し、すぐに堕ろせと言い渡す。
そして覚悟していたかのように、恵利は家を出た。
初めて直面する生徒たちの妊娠・退学という問題に、戸惑い、悩む教師・大人たち。 やがて性教育の必要性を痛感する担任の江口と養護教諭の清水は、避妊や中絶、性病といった現代の子どもたちにとって避けられないテーマに授業を通して真正面から取り組んでゆく。