母のいる場所

実在する老人ホームが舞台涙あり笑いありの介護物語

在宅介護の末にみつけた居場所

ものがたり

フリーライターでシングルマザーの主人公・久野泉(45歳 紺野美沙子)は7年間、脳血栓で右半身不随になった母・道子(馬渕晴子)の在宅介護と子育て、そして仕事に追われる。 70歳まで仕事人間だった独断的で頑固な父・賢一郎(小林桂樹)とは、介護をめぐって終始喧嘩が絶えない。 小学生の息子・遼は、チック症になり、高校に入るとすぐ不登校になった。

家事や介護をめぐり衝突する父娘 別れた父を訪ねて進路相談する遼 チークダンスへとみつを誘う白井

泉はユニークな有料老人ホームの施設長・悠子(野川由美子)に出会い、入所を選択する。 Noを言わないのがホームの方針で、痴呆の人を、お分かりにならない方と呼び、酒もタバコも恋愛も自由、入居者もスタッフも、ともにいきいき輝いて暮らしている。 やがて母は笑顔を取り戻し、そこが母の居場所となってゆく……。

介護をめぐって苦しむ母道子と泉 リハビリ施設を訪れた久野家親子 心を通わす泉の母道子と父賢一郎

この映画を推薦します

ユニセフ親善大使 黒柳徹子

この映画には老親問題・介護問題の喜怒哀楽が入っています。 槙坪さんは『不屈の人』です。笑顔でお話なさる彼女を見ていると、長年の慢性関節リウマチに苦しみ、車椅子に乗りながらメガホンをとってる映画監督とは、全く想像できません。

今回の映画『母のいる場所』は老人ホームのお話です。 今の日本には残念ですが、まだまだこのような施設が足りません。 頑張ってきたお年よりの方々が楽しく暮らせて、支える家族の負担がもっと減らせる環境が絶対に必要です。 深刻に考えるだけでなく、笑いながら温かい気持ちで問題の解決方法を見つけていく……とても勇気付けられる映画です。

多くの方々に……特に若い方達! 豊かな大人になれるでしょう。 また現在こういう生活にあるかた! 心強くなれるでしょう。 心細く生きているかた! 大丈夫、みんな頑張っているのですから。様々な世代の方にお勧めします。

介護する者される者それぞれの自立とは?

企画にあたって

人は誰でも老いを迎え、病気や障害を抱えたり、不安と孤独から痴呆になったりする可能性があります。 男女共同参画が叫ばれる時代ですが、老親介護、子育てを依然として女性たち(妻、嫁、娘)が担い、子育てにお金のかかる四十代、五十代の世代が老親介護で家族崩壊の岐路に立っています。

この作品は、原作者・久田恵さんの実体験によるものです。 介護する者される者、それぞれの自立とは何か、介護とはどうゆう事か、ふさわしい最後の居場所はどこなのか……。 映画『母のいる場所』が、夫婦のあり方や親子関係を見つめ直すきっかけになりますように。


予告篇動画を掲載

追記:

映画『老親ろうしん』のHDリマスター盤の予告篇動画を老親作品紹介ページに掲載いたしました。

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