星の国から孫ふたり〜「自閉症」児の贈りもの〜

柔軟で連続性のある支援の充実を願って

自閉症を取り巻く環境と将来の展望

自閉症は親の愛情が足りないからなるという考え方は医学的には否定されている。

何らかの脳の機能障害があり、これが原因でさまざまな特徴的な症状が生じると推測されている。 かつては、自閉症は知的障害を伴うのが当たり前とされてきたが、現在は知的障害を伴わないものまで幅広くとらえ、広汎性発達障害あるいは自閉症スペクトラム障害と呼ばれる。

自閉症の子どもは一人一人異なる特徴を持っており、集団に合わせた行動を行わせようとすると戸惑いを感じる。 一人一人に合った対応を用意するために、学校では平成19年度から特別支援教育を正式に開始している。 何よりも保護者と学校の連携が必要であり、そのためには学校全体として対応が必要となるが、現場では戸惑いも多い。

早期の気付きと見立てのために、3歳児検診の充実とフォローアップ、5歳児検診の導入などがはかられている。 幼稚園の先生や保育所の保健士による気付きや専門性ある職員の巡回訪問なども考慮されている。 無理に診断をしなくても、早い段階で特徴に気付いて何らかの対応をとることが重要である。

違いを認めあえる社会を

自閉症の子どもたちは、見た目にはわかりにくい様々な感覚の違いをもっています。

同じ世界に生きているようで、彼らは、同じような景色の奥行きや位置関係には見えず、少しの段差が谷底のように見えているかもしれません。 また、前に出会ったことのある方であっても、見知らぬ人に会ったときのように振舞うのは、その方の着ている洋服がこの前と違うからかもしれません。 同じ人であることを認識できず、混乱しているのです。 パニックも奇異に見える行動も1つ1つ理由があり、何か言葉にならない助けを求めているサインであるかもしれません。

映画『星の国から孫ふたり』は、自閉症のお子さんを懸命に子育てされているご家族の気持ちになれる素晴らしい映画です。 槙坪夛鶴子監督は、自閉症という、見た目にはわかりにくい障がいのある子ども達について、理解が深く、その中で、ご家族の視点から、自閉症の子どもたちをどう受け入れ、育てていくのか、温かく、丁寧な視点で製作なさっています。

障がいのある方にも、優しく暮らせる社会は、誰にとっても豊かな社会です。 人それぞれの違いや良さを発見し、認め合うことが大切です。 子どもに関わるすべての方に、ぜひ一度見ていただきたい映画です。

障がい支援のあり方社会的理解の一助に

出演者からのメッセージ

オーティズム(自閉症)と診断された二人の孫に祖母(バーバ)はとまどい葛藤しながらも、自閉症の子育ての大変な現実に折り合いをつけて、共に生きる道を探る。 そんな役まわりですが、実際は言葉で表せない不安や、困難にたじろぐ現実があるでしょう。

この映画が、発達障害の支援のあり方や、社会的な理解の一助になればと、作品に参加させて頂きました。

太田弓子役 馬渕晴子まぶちはるこ

1936年東京生まれ。1954年『女人の館』(日活)で映画デビュー。 1957年NHK専属となり、富士真奈美、小林千登勢と共に数多くのドラマに出演。 その後、テレビ朝日、日本テレビとも契約を結んでテレビ創成期にヒロインとして活躍する。 結婚出産を経て、61年に木下恵介劇場『記念樹』でカムバック。木下プロで『女と刀』『冬の雪』『愛よいそげ』等々に出演し、現在に至る。パオの映画『母のいる場所』(2003年)に出演。

製作支援・上映協力者の皆様

個人・団体の皆様からのご支援、ご協力をこころより感謝申し上げます。

上映会に於いて、収益の一部、又は全額を応援金として頂戴した方々へ重ねて御礼申し上げます。


映画フィルム・DVD貸出と上映会を再開

追記:

今年3月より実施を自粛して参りました映画の上映会ですが、国内の新型コロナウィルス発生状況を判断しながらではありますが、再開のはこびとなりました。ご支援ご協力に感謝申し上げます。上映スケジュールでご覧いただけます。

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